2024年6月30日
どうぶつえん
(札幌)
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(第一部)
夢の隣に
Dead or Love
風が痛いよステラ
ただひとつの嘘
忘れないさ
All of My Love
(第二部)
月のあかり
手紙
Have I Told You Lately
Love Me Tender
秘密基地

明けて2日目、どうぶつえん。
札幌が「約束の地」ならば、こちらは言わば「始まりの場所」でしょうか。
一昨年の、長友さん・シェリーさんとのLive。その前夜、桑名さんの御縁から訪れたこのお店。
そこでのしづ子さんとの出会い、そして「私がやる」の一言から
昨年のChuck Berry、そして今回の2daysが実現したのでした。

今日は懇親会的な感じで…と聞いていたのですが、
店内に入ってみるとライブ仕様にスペースが設けられていて、
落とされた光量の中、そこだけが浮かび上がって。
昨夜もライブ後の遅い時間まで動かれていたしづ子さんの手で、
いつの間に…!の素敵なライブ空間が作り上げられておりました。
開演前には満員を超え、カウンター内までいっぱいのお客様♪
そこへ、アコギ1本を手にして諸岡さんが中へ。
1曲目は、意外とライブでは歌われることが少ない"夢の隣に"
弦をはじく音さえ聴こえる距離感と、懐かしささえ感じる空気。
最後のフレーズを少し悪戯めいた表情で "…山廃♪"と〆てみせ、
MCでは手がけてきたCMのことから、北海道限定CMの話題に。
そのタイアップ曲、"Dead or Love"を珍しくCMver.で!
そこから通常ver.へと移った後、一瞬のフェイクが絶品でした…。
そして、アウトロを繋いで"風が痛いよステラ"へ。アコギと声だけで紡がれる音が、いつもより柔らかく感じられた1曲でした。
ひとことを挟んでの"ただひとつの嘘"では、その柔らかな音が一転して迫り上げるような切ない響きに。
このあたりの変幻自在さ、声音の妙に浸れるのが、弾き語りライブの醍醐味でしょうか…。
「次は、1stアルバムに入っている曲を…」と歌われたのは"忘れないさ"
いつかここで聴いてみたい曲…なんて話はしたけれど、まさか歌ってくれるとは><
何だか第一部のセットリストは、1つのストーリーを紡いでいるような。
爪弾きながら、夜の駒沢公園で歌っていたというエピソードを添えて"All of My Love"
その近く、Rodの曲を店名に掲げたライブハウスに何度か通ったのは…もう30年近く前?
ふとそんなことを思い返した、終盤の"Everyday…♪"のあたりの声の伸び、最高でした!
そして一部ラストは「61歳の、その時の思いを歌った曲を一部の最後に…」と、"空"
サビからの歌い出しの、その声の優しい力強さに詠嘆し、添えられたアコギの音色に揺らぎ。
ラストには、アカペラのようにしづ子さんのお名前を入れての1フレーズを♪
音終わりを拍手が包み込んで、第一部が終了。

しばしの休憩を挟んで、第二部はMCからスタート。
御縁を繋いだ桑名さんの名曲、「"月のあかり"を…」と言いつつ、歌い出されたのは
何と"I'd Rather Go Blind"!これ、配信でもライブでも初なのでは。
1〜2フレーズだけ歌い、そこからハープで繋いで"月のあかり"へ。
ゆっくりと視線を回し、そして目を閉じた諸岡さん。その表情が何とも言えず…。
「桑名さんの代わりに、しづ子さんにありがとうと…。
桑名さんの声が聞こえたような気がした」と言う諸岡さんと、
「まさやん、ありがとう!」と応えたしづ子さん。
奇しくも今年は13回忌にあたるのだとか。
"巡り合えた奇跡"の繋いだ今夜、を強く感じた時間でした…。
そして、記憶と想いの中にいるひとへの"手紙"
1曲1曲を語りかけるように、曲間のMCまでが曲の一部のように、
杯や会話ではなく、歌を通して諸岡さんとの懇親が深まっていく。
そう思うと、確かに今夜は"懇親会的な"ライブだな、と。
コロナ禍の中で作った歌を、と前置きしての"今"を聴いた時、
ことに強くそれを感じました。
好きな人と、好きな時を…って、
当たり前のようで、さりげない日常のようで、もしかしたら意識すらしていない、
そんな "かけがえのない宝物"なんですよね。
それを思い出させてくれる歌を柔らかな笑顔とアコギの余韻で閉じた後、
「長年、歌わせてもらって感謝ですね」と一言。
歌詞の一節を訳した言葉を交えてのMC、そして"Have I Told You Lately"を。
諸岡さんの歌う、終盤の"Take away all my sadness…♪"のフレーズ。
聴くたびにじんわりと響くこのフレーズが、何だか今日はとみに心に沁みました…><
そしてラストの1曲は、アルバムの表題曲、"秘密基地"
どこか隠れ家感のある"どうぶつえん"で、今夜、ここにいた人だけが知っている秘密基地。
やっぱりライブは音だけじゃなくて、歌だけでもなくて、空気丸ごと全部。
「昨日が、ツアーの初日ー!」
最後のMCで、九州や東名阪を回るツアーの話題から飛び出した一言に大きな拍手!
諸岡さんとしづ子さんを囲んでの1枚を想い出に、札幌の第2夜は幕を閉じました。
今回もたくさんの出会いと、素敵な再会と、新しい御縁の生まれた札幌。
「次」が今から待ち遠しいくらいです。
諸岡さん、しづ子さん、そしてお世話になった皆さまに感謝を…ありがとうございました!


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