天神から久留米までは、西鉄に乗って30〜40分ほど。 諸岡さんが大学時代を過ごしたという久留米の街へ、初めてやってまいりました♪ 本日の会場は、大きな窓の外に街の夜景が広がるオトナな空間、Jimmy's Bar 空天910。 ![]() フラットなステージ、向かって右にアップライトの生ピアノ、 左奥にはソファがあって、どこかサロンコンサートなイメージ。 まずは諸岡さんが1人でステージエリアへ。 しゃらり、とアコギをひと鳴らしして始まったのは"独り"。 まさか、のこの1曲。 店内に浮かび上がる、窓ガラスに反射するライトの色と、 流れるスモークが歌に似合っていて、初手から惹き込まれました…。 そのまま繋げて、続いてもまさか!の"Everytime You Go Away"。 この曲、Paul Youngのカバーの方がよく聴かれていると思いますが、 私はHall&Oatesの原曲が大好きなのです…という脱線はさておき、 この場所でこの詞、あまりにもハマりすぎでしょう>< 歌いながら、「東京から仲間を連れてきました」という言葉に合わせて まずは中さんがステージに。重ねてきたベースの一音にいきなりやられ、 1フレーズ後に恩田さんが登場してピアノの音色をさらに重ね…。 昨夜の余韻も手伝ってか、まだ2曲目なのにすでに涙腺が相当危な…いを通り越してボロボロと。 ![]() ラストの歌声に音を合わせて、"体より心が"をスローに。 どうやらピアノの調律が若干不調だったらしく(恩田さん、苦心されたそうで…) 少々ホンキートンクな響きだったのですが、それが逆に味わいになっていて、 ここの曲間の繋ぎと恩田さんのピアノが最高に渋くてカッコよかったんですよねえ…。 開始からの数曲で、昨夜とは全く違う色をまとった音世界が現れておりました。 暑くなった、と羽織っていたシャツを脱いだ諸岡さん。 軽めのMCを挟んでの"アンジェリーナ"は、少し硬めなピアノの音色が華やかに映え、 ベースはますますイロっぽく、いつもより少しフェイク気味な歌声が雰囲気たっぷり。 間奏をアコギ1本で展開し、一息のブレイク、からのピアノが入ってきたシーンは、きっと二度と聴けない特筆モノ! ![]() 音色なのか、場や空気なのか、気持ちなのか、それともその全部なのか。 強めのストロークのソロから始まった"Dead or Love"も、驚くほど昨夜と違う。 お店の雰囲気も相まって、渋さも倍なら重さも倍。 そして私のベース偏向を差し引いても、中さんの音色がイロっぽ過ぎるー! 何なんですかー!この間奏の艶っぽさったらもう!!(すみません) 曲終わりのMCでは、こちらのお店で桑名さんとのライブの時のエピソードを。 懐かしいお顔もいらしていたようで、諸岡さんがフロアに話を振っていたのですが その中で、たまたま話を回された、今日が初めまして、というお1人。 なんと、配信アプリによくいらしてくださっている方でしたー!画面越しに諸岡さんを知って、足を運んでくださいました♪ ここ最近、そんな「不思議な初めまして」とあちこちで遭遇して、とっても嬉しい気持ちをいただいています。 ![]() アカペラと聞き紛うような、静かなアコギの音色に乗せた、ゆったりと優しい声。 ラストに深く響いたベースの一音が深かったですねえ…。 「夢を追って、キラキラしていて…」と言葉を繋いで、第一部ラストは"空"。 この歌詞がね、とサビの"彷徨う子どものよう…"をアコギ1本で歌い出す諸岡さん。 そこにイントロが重なる、3人ならではの呼吸感に気持ちよく聴き入っておりました。 奏でる側、聴く側。それぞれが、どんな空を想い描いたのでしょうか…。 第二部も、諸岡さん1人がステージに立ってスタート。 昨日に引き続き、今日もいらしてくださった御厨さんのご著書に触れて、 桑名さんとのエピソードから「"月のあかり"のアンサーソングを…」と言いながら 歌い出されたのは"月のあかり"、しかもフルコーラスで。 いつもより少し掠れの強い声と、背後の窓の外の闇が重なる光景は、そこだけ時を止めたよう。 語るように歌われた最後の1フレーズから、ふっと一息をついて"あの日"へ。 でも、"〜この街を出たのは…"と、歌い始めてすぐの1節で口をつぐんでしまった諸岡さん。 ギターを爪弾いていた手も止まって、一瞬のような、永遠のような長い無音の時間がありました。 ![]() ステージで、ここまでの感情を表に出しているのは初めて見たように思います。 その想いはやっぱり、この場所だから…でしょうか。 少し照れたように「1人でやらなきゃよかったな…。久留米で来ちゃったか」と こぼした諸岡さんに促されて、恩田さんと中さんもステージへ。 好きな仲間といられて嬉しい、そんな歌を…と"今"。 しっとりと甘いLove Song、でもそれだけに留まらない広がりを持つこの歌。 繰り返される"君と"のひとことには、こんな想いも含まれていたんですね。 いつもより少しだけスロー、どこかたどたどしく響くピアノが逆に似合っていて さっきから涙腺がゆるみっぱなしのヒトにコレは反則です>< 曲間では、右へ左へと話が転がるMCに「どこまで脱線するんだ」と中さんのツッコミが入り(笑) そこからイントロのアタマにひとこと、「泣いて "た" じゃない」と照れつつ"泣いてんじゃない"へ。 いつになく、そしていつにも増しての静かな熱情と、店内を照らす仄かな光、そして窓の外に映る街が本当によく似合っていて、 やっぱりライブには音や映像だけじゃなく、その場にいないと感じられないものがある…、と改めて実感した時間でした。 ラスト、アコギの弦の軋みまでが狙ったかのようにぴたりと音を止めた時の静寂が最高にカッコよかったです…! ![]() これも、今夜のピアノの調子と相まって、いい感じの崩れ加減が気持ちいい! 続く"忘れかけた空"は、恩田さん→中さんのソロに歌い語りでタイトルコール。 勢いを増す歌声と、アウトロの畳みかけるようなベースが熱すぎてまた涙が>< 終盤の、追うように追われるようにアップしていく感じがいいんですよねえ…。 MCを挟んでの本編ラストは"Endless Road"。 アコギ1本で奏でる音と絶妙な間合いが歌の力強さを際立たせていて、 その声は目の前にいるのにどこか遠いところから響いてくるようで。 最後の絞り出すような1フレーズの深さに、ただただ圧倒されました…。 間髪を入れずに送られたアンコールに応えての1曲は"ずっと"をゆっくりと、じっくりと。 フロアも声を合わせたコーラスに、何とも言えない柔らかな表情を見せてくれた諸岡さん。 ありがとう、と何度も何度も繰り返して、最後は"秘密基地"を。 "覚えてるかい…"と微かに手を伸ばす一瞬。"かけがえのない…"の1フレーズの後に入った一息の間。息をのむほどの声の響き。 そして、どこかラジオから流れてくるようなピアノの音色にNostalgia。いつもとも、昨夜とも違う歌の情景が印象的でした。 九州ツアー第二夜、久留米。 「場」の力をこれまでになく感じた一夜となりました。 いよいよ明日は最終日、数年ぶりに訪れる諸岡さんの故郷 佐世保でのライブです! ←Back to Live Report Menu |