5月の東名阪ツアー依頼の大阪ライブ。昨年9月に初めて伺ったS.O.Ra.に、再び行ってまいりました。 今回は、アコギ1本背負っての弾き語り。前回同様、アップライトの生ピアノとの共演を楽しみに会場へ。 でも、入口に掲げられた「本日のライブ」の看板には、Pfとしてご出演予定だった方とは違うお名前が…。 いらしたのは、素敵な笑顔のピアニスト、浜崎明子さん。 何でも、予定の方が急に体調を崩されたとのことで、本当に直前の調整で駆けつけてくださったのだとか! 予約で満席となった店内には、YouTubeや配信で諸岡さんを知り、 そこからライブに足を運んでくださった方がたくさん! 遠方から参加の方や、前回・前々回の大阪にも来てくださった方とも再会。 "画面の外"でお会いするのは初めて、という方も多くて嬉しい限り! 前段の事由から、「ヒヤヒヤしながら大阪に来ました!」という一言と、 "Lovin'"で本日のライブが幕開けとなりました。 バンドのイメージが強いこの曲ですが、強めに弾くアコギのストロークで 声の熱さが際立って、むしろストレートに世界観が広がってくるような。 内装や光の加減も相まって、オトナな"Lovin'"を味わうことができました。 そしてここで、改めて急遽の出演を受けてくださった浜崎さんのご紹介。 こちらのS.O.Ra.にはよく出演されていらっしゃるのだそうで、 出演をお願いしたのは何と今日の朝!だったのだとか…。 続く曲は"Dead or Love"。 ゆっくりめのテンポに、時に絞り出すように掠らせてくる諸岡さんの声。 柔らかいけれど重さのある、絶妙なピアノのタッチがその声をさらに引き立てていて、圧巻の一言でした! "手紙"では、ギターもピアノも優しい響きの音色へと変化。 でも、そこに重なる諸岡さんの声は強さを秘めていて、単なる郷愁に終わらない、この歌の情景が際立つようでした。 MCでは、いつかも聞かせてくれた1通の手紙のエピソードを添えて、 「その頃に書いた曲を…」と"Estrange"。 ふわりと軽く、それでいて深くゆったりと流れ出す浜崎さんのピアノは、 突然のオファー&初合わせとは思えない、歌に寄り添う繊細な音色と、絶妙な呼吸。 その音に乗る諸岡さんの声は、いつにも増して表情豊かで…。 "夢の欠片…"のあたりで、最近ライブではとみに緩みっぱなしの涙腺がうるうるしだし、 ラスサビ前のギターの音…からの歌声に思わず息をのみ。 そして曲は、"Estrange"から"空"へ。 この繋がりは、例えるならば仄暗さからゆっくりと明るんでいく朝…といったところでしょうか。 んー、それにしてもいい声。 ピアノとアコギ、そして何物にも代えがたい声で、これだけの深みが出るものなんですね。 そして、Acousticだとどうなるんだろう…と聴くのを楽しみにしていた"凹んでんじゃねえ"。 歌い出しはマイクから離れたナマ声で。 狙ってなのか偶然なのか、かえって歌の強さが前に出ていて、個人的にはこれ大ハマリ! 合間合間に刺さるピアノの音が効いていて、転調の前に入った一息の間合い、ブレイクも最高♪ ラストは、原曲とは違うアレンジ。こういう余韻のんこり方もカッコいいですねえ…。 最初に聴いた時の印象から、どんどん化けてきた1曲。 今日もまた、新しい一面を感じることができました。 ここで軽めのMCを挟みつつ、諸岡さんが取り出したのはブルースハープ。 A♭を持ってきたつもりがAだったそうで、それに合わせたGからの"秘密基地"。 今日が初合わせなのに、そんな転調にもすぐに対応できてしまう浜崎さん。プロってすごい…。 ピアノに乗るハープの音色が何だか新鮮で、違う色彩の景色が目の前に広がっていく感覚。 歌声の余韻にふわりと重なった、しっとりとしたピアノの響きが本当に素敵でした…。 そしてここで、「またここで2人でやります!もう決まりました!」と突然の次回の告知が! 思わず、行けそうな日かどうか、その場で手帳を確認してしまいました(笑) その後のお客様とのやり取りから、たぶん予定外の?"Just Dream On"を♪ 見回せば、配信から繋がった方が大半を占めていた今日のフロア。 コロナ禍の中、色々ありながらも「いつか、生のライブに足を運んでほしい」という思いを貫いて続けられてきた配信。 今日のライブは、ある意味その象徴かもしれません。 ほんと、袖振り合うも…とはよく言ったもの。出会いとご縁に感謝、の一言です。 続く"Love Me Tender"では、軽やかなリズムに合わせた手拍子と、 フロアいっぱいに笑顔とハートのハンドサインが咲きました♪ 今日は1ステージ構成ということで、ライブは終盤に向けてアップテンポゾーンへ。 まずはイントロに歌い語りを交えた"体より心が"から。 浜崎さん、最初の音でJazz系の方なのかな?と思っていたのですが、このあたりは特に。 ピアノのグルーヴ感がたまらなくカッコいい! 手拍子を煽って、Call&Resも飛び出して。その熱を取り込むように、"アンジェリーナ"のイントロへ。 アコギ1本でも、こんなにパワフルな音になるんですね。 諸岡さんの声はどんどん力を増し、"忘れかけた空"のフェイクでフロアの熱気もヒートアップ。 みんな拳やTシャツ、ペンライトなどなどを振り上げて、盛り上がりも最高潮! 大きな拍手のあと、MCを挟んで流れ出したのは、しっとり、ゆったりとしたピアノ。 先ほどまでの熱を冷ますことなく、包み込むような、しなやかさと強さを併せ持つ音色と フロアをゆっくりと見回し、そこから静かに歌い出された"ずっと"。 ラララ…♪と声を合わせる中、諸岡さんからS.O.Ra.のスタッフの皆さんに、 そして、動画撮影に来てくださっていた、桑名さん所縁の方に、そして浜崎さんに…と 何度も伝えられた感謝の言葉で、ライブ本編が終了。 温かな拍手は、すぐに大きなアンコールへと変わりました。 「このままやろう!…やっぱり出てくるところからにしよう!」と、一度フロアに下がって 改めてステージへと向かう諸岡さん。 アンコール1曲目は"今"。 心地よい緩急と、仄かなJazzyの空気を纏ったピアノの音色がとっても綺麗で、気持ちよくて。 ラスサビの、ピアノだけで朗々と歌いあげた1フレーズが殊に沁みました…。 そして、ここで終わる…と思わせたところで、アコギを強くかき鳴らした2曲目はまさかの"凹んでんじゃねえ"。 何が出てくるかわからない、ライブならではのこの感じがたまらないのです♪ フロアの皆さんへ、順に"Keep On!!"のコールを振って、一気に駆け抜けました! ここで、たくさんの笑顔と拍手に送られて浜崎さんが退場し、ステージには諸岡さん1人に。 最後は1人で…と、"レクイエム"を弾き語りで。 何度もリフレインされる"君がここにいれば…"のフレーズ。 心の中でそっくり自分の気持ちと重ねて聴き入っておりました…。 たっぷりの余韻を味わっていたところに、「もう1曲歌っとこう!」とアンコール4曲目! …"Endless Road"、ココで持ってきますか>< ギター1本で、どうしてこんなに力強い空気が作り出せるんだろう。 "All My Dream…!"で止めた一息に、今夜のすべてが凝縮されていたように思えたのでした。 直前の出演者交代という、思わぬハプニングから始まった今回の大阪ライブ。 たくさんの出会いと、新しい音と、そして次への繋がりが生まれた一夜となりました。 諸岡さん、そして急遽のご出演ながら最高の音を聴かせてくださった浜崎さん。 至福の時間をありがとうございましたー! ←Back to Live Report Menu |