2010年2月5日
アートカフェ フレンズ
(恵比寿)
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(第一部)
少年
SIGNAL
Eternity
体より心が
Lovin'
抱きしめながら

(第二部)
Have I Told〜
ずっと
風の中のストーリー
独り
忘れかけた空
Lonely Sniper
(En)
ルビコンの橋
Mother

ほぼほぼ1年ぶりのライブ参戦。
その間に、色々心配な情報もあったりして…だったので、心待ちにしていた日でもありました。
アートカフェというだけあって、画廊ですねえココ。
本日、告知されていたメンバーは岡本郭男さん(Dr)・Toshiyaさん(Gt)・大柿昌彦さん(Key)。
フルフラットのフロアの一角に設けられたライブコーナー。そしてKeyもあるけど生ピが!しかもグランド!
2人しては多いギターの本数、そして岡本さんがいるのにドラムセットがない…。
どんなライブになるんだ??と始まる前から期待大♪

まずは岡本さん以外の3人がステージへ。
諸岡さんのカウントから"少年"
控えめの音と、抑えているようで熱さのこもった声。
そして、サングラスのまま歌う諸岡さんって初めてかも。
意外に(失言)似合うな〜、渋いな〜と思いました(笑)

「こんばんはー!諸岡ケンジでーす!」と一声挟んで
"戻れない夏"がスタート。
Toshiyaさんの弾くアコギのハーモニーが気持ちいい。
やっぱり私、Toshiyaさんの音って大好きだぁぁ!

短いMCを挟みつつ、"SIGNAL"、そして。
「今日はこのステージに立てて、本当に嬉しく思っています」
「俺が生きていく場所は、ここなんだ…」
そう言いながら、諸岡さんはギターを降ろし、マイクを手に。
大柿さんの生ピアノだけで"Eternity"

これは…感無量、とでも言えばいいのかな。
実際、あの話を聞いた時はすごいショックだったし、
今日、お顔見て声聞くまでは不安だったわけですよ。
そのあんなこんな、が一度に流されていくような気持ち。
…うん、お帰りなさい、諸岡さん。

と、すっかり浸りきったこちらを置き去りにして←
おとなしめだと思ったMCが、徐々にいつもの調子に。
ホントに雰囲気作るのも壊すのも一瞬な人だなぁ(笑)

Hand Crap!で始まる"体より心が"は、何だかとってもJazzy♪アコギの乾いた音がハマってて、カッコよかったヽ(゜∀゜)ノ
そのままの流れで続いた"Lovin'"も、大柿さんのKeyの転がる音が気持ちいい!
何か、Toshiyaさんの音が変わったと思ったら、指にボトルネック嵌めてました。スライドだー、Bluesだー♪初めて見ました(笑)
シンプルな編成なのに、こんなに色々な表情を見せて(聴かせて)くれるなんて。
そして一部ラストは"抱きしめながら"
大柿さんのピアノだけで歌い上げ、ラストの1フレーズで諸岡さんがギターを爪弾き…余韻の残る、素敵なアレンジでした。

第二部からは、岡本さんも参加。ステージに入って…ドラムセットは?と思ったら、奥に置いてあった黒い箱に座られ…。
何の箱だろうと思ってたら、あれカホンだったんですね(笑)

静かなピアノの音とToshiyaさんのギターで"Have I Told You〜"
Like the Sun〜♪と歌いながら、すっと空を指さす諸岡さん。
時に祈るような、時には包み込むような手の表情に見とれてました。
間奏中にアコギを抱え、爪弾きながら。でも、やっぱり手が歌ってるの。
大好きなこの曲、今日ここで聴けて幸せでした…。

"君のその瞳が 涙で濡れぬよう…"
…音の響きが残る中、諸岡さんが歌い出したのは"ずっと"の1フレーズ。
繋がりが綺麗で、わ〜♪と思ったところで突然歌うのをやめ、
「みんなCD持ってるよね!?歌えるよね!さんはい!」…ここで出オチかい(笑)
みんなで素直に?声を合わせて、そこにふわっとかぶせるように歌い出す諸岡さん。
いつにも増して優しい声に、岡本さんのカホンの音がとっても似合っていて。
ちゃんと聞いたのは初めてな楽器ですが、1つの箱から色んな音が出るんですね。
ららら〜♪のコーラス、まずToshiyaさんに1人で歌わせ、それからみんなで。
「ここは武道館です!!」…なーんて、お約束のネタも(笑)

最後のギターのフレーズ、岡本さんのかき鳴らしたウィンドチャイムの音色。そして諸岡さんの笑顔が最高でした!
そしてここで「一部は休んでいた…岡本郭男!通称オカモッチ!!」と、何故か岡本さんだけ紹介。
再びの「CD持ってるよね!?」から、突然 "…聞かせておくれよ〜"と歌い出し、みんなに続きを歌わせようとする無茶振り。
当然、へっ??となる客席。でもちゃんと2回目からは着いていきましたから(笑)、の"風の中のストーリー"
ほんと、えっらい楽しそう。もちろんこっちも楽しくって、自然にHand Crapしながら♪
諸岡さん、客席に何度も振りすぎて、ご自分が歌詞間違えまくってたなんて言いませんよ?うん。
ほんわり、ふんわりとあったかい空気に包まれて曲が終わり、ここで何故かメンバーが全員ステージから退場。
諸岡さんがひとりマイクの前に立ち、話し始めたのは…去年の夏から今までのこと。

これまで断片的に伝わってくる情報は本当に色々で。不安や心配が募って、でも何ができるわけでもなくて。
(最初、膵臓だって聞いて、目の前真っ暗になったし…まさかその誤報の発信源があの方だったとは><)
冗談交じりに、笑いながら話してくれたけれど、でも。
その裏に、どれだけの想いがあったんだろう。歌うこと、創ること…その意味を真剣に考えさせられる状況の中で。
ここまで座って話していた諸岡さん、ここで立ち上がり。

「今日、やりたい曲を。下手でもいいから、1人でこの曲をやろうと心に決めてきました」

生音のような、抑えた微かなギターの音。アカペラと言ってもいいくらい。
まっすぐに響いてくる諸岡さんの声だけが聴こえてくるような…今日の"独り"は、そんな錯覚を抱くほど。
最後は一転して、テンポアップしながらブルースハープを響かせ、ギターをかき鳴らし…どうしてそんなに強いんですか。
誰に伝えたいのか。何を伝えたいのか。その答えのひとつを、今日ここで聞かせてくれたんでしょうか。

ここでメンバーの皆さんが1人ずつ紹介され(そして弄られ)て戻り。
岡本さん、カホンを昨日買ったのだそうで。「ケンジのために!」って(笑)
そして、今日リハーサルしていてウィンドチャイムが欲しい、と言い出し、
急遽(!)買ってきてもらったそうな。
ほぼ初めて、の楽器だそうですが…それであんなに凄い音が出せるのー!
そのカホンと、大柿さんの生ピを前面に出しての"忘れかけた空"
アコースティックな編成で、こんなに熱い&激しい曲になるなんて。
Toshiyaさんが時折響かせる高い音と絡み合う、鮮やかなカホンの音。
その勢いのまま、曲は"Lonely Sniper"へ。
この編成でこの曲やっちゃうの!?と思ったら…も、すごい迫力!
岡本さん、とにかくすごい!!カッコいい!!!
ちょっと長めのソロ。変則的なリズムを交えながらカホンを変幻自在に操る姿に、目と耳が離せませんでした(*ノノ)
鳴りやまない拍手の中、第二部がここで終了。
最後に鳴らされたウィンドチャイムを、しっかりと手で止めながらステージを降りるToshiyaさんが印象的でした(笑)

そしてアンコール。

諸岡さんが、何か開放されたような声で「歌えてよかった!」と一言。
声が出るのか、歌えるのか…みんなにわかるかなあ、って言ってたけれど。
本当のところは…たぶん、わからないな私には。
でもね、逆に。また会えるのか、聴けるのか…って。
そんな気持ちを抱いたヒトがいること、信じてもらえるかな。
うん、接点は少ないのだし、会いたい人には行ける時に行っとかないと!

…そんな脳内ぐるぐるはさておき。
ステージ上には岡本さんの長渕剛ツアー仲間、坪井寛さん(Gt)が登場♪
そして名古屋からウィンドチャイムを買ってきたカツヤ君も飛び入り。
その場でメロディを教え、コーラスを乗せ、ソロを入れ…と、どんどん合わせていくのが楽しい。
音の根本を岡本さんのカホンが支えつつ、さっきより一気に音が増えて"ルビコンの橋"でアンコールがスタート。
Toshiyaさんや大柿さんのソロはもちろん、坪井さんもカッコよくて、いきなり合わせてて、まとまっちゃうのがすごいー!
そこへ上田和史さん(Gt)が飛び入り。諸岡さんは弾いていたギターを上田さんに手渡し、マイクを持って客席側から煽りに回り。
続いて坪井さんがギターを手渡して、中川雅之さん(Gt)が参入。豪華だぁ♪
坪井さんはピアノを叩く大柿さんの横でKeyを弾き出し…と、次々とソロを交えつつの大セッション。楽しかったー!
大盛り上がりの中、最後は諸岡さんに1人1人名前を紹介されながら退場。
そしてステージには、諸岡さんがひとり残り。
最後の一曲は、まさかの新曲"Mother"。バンドではアレンジを再現できないから、とオケをバックに。
ストリングスのアレンジが壮大で…詞のテーマも大きくて、今までとは少し曲調も違うような?
曲が終わってから、音と歌にのまれたように一瞬の静寂があって。諸岡さんの「ありがとう!」の声でやっと拍手が。
色んなことを考えたこの数か月間。そして、今日のライブでもまた色んなことを受け止めたような…。
私が言うのも変ですが…お帰りなさい。そして、ありがとう。これからも、聴かせてもらいに行きます!

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