2024年1月21日
音楽酒場すなふきん
(東村山)
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(第一部)
Heart to Heart
Dead or Love
I don't want to talk about it
手紙
Love Me Tender
(第二部)
体より心が
風の中のストーリー
Downtown Baby
HOLD ON
忘れかけた空
ずっと
(En)
秘密基地

あまり来る機会はないけれど、電車に乗ってしまえば案外近い西武線エリア。
新年2本目は、先日のフルバンドから一転、の弾き語りライブに行ってまいりました。
今日は諸岡さん1人で…と聞いていたのですが、入ってみたらギターの梅村仁さんが♪
もちろんFUZUKIさんもご一緒にいらしていて、
お2人にお会いするのは2019年の音楽魂以来…でしょうか。
梅村さんと言えば、"ずっと"のレコーディングメンバーで、
間奏のあの名フレーズを紡ぎ出したギタリストさん。
今日は生で聴けるかも?と始まる前から期待大!

第一部は諸岡さん1人で、アコギ1本の"空"からスタート。
色々なものが雑然としているようで、不思議と調和した店内に
しゃらん、と流れ出した音色は深くて、どこか温かい響き。
そして歌い出した諸岡さん、何だかいつもと少し声が違う。
(聞けば、風邪が残っていたそうで…)
本調子ではない、というのは不本意だったかもしれませんが、
この声、ゆったりと重めの音にどこか似合ってもいたような。
2コーラス目の入りに、アコギのボディを軽く叩いた音と、
そして終盤でアカペラのように歌いあげた声が印象的でした。
歌終わりには、何ともいい笑顔で音を繋ぎながらのMC。
今日は、開場前にもこのフロアでも、かなりお久しぶりの懐かしいお顔に会えたのだとか。
曲は"Heart to Heart"
いい意味でいつもより枯れ感の強い声と、歌のひとことひとことを重ね合わせながら何かを思い出しているような表情、
そしてラスサビのリフレインで少し rit.していく流れがとっても素敵でした…♪
MCを挟んで、いつにも増してスローに重く響かせての"Dead or Love"へ。
時折、ラフに崩してみせるリズムとブレイクの間合いが絶妙!
特に2コーラス初めの音と声は比類なし、の渋さで、これぞ弾き語りの醍醐味。
フロアの「アコギ、いいね!」の声に応えて、弾き語りを始めた頃のことを話しつつ
爪弾いたイントロの1フレーズに、ぴこん!と思わず耳アンテナが発動。
まさかー!?と思ったらやっぱり"I don't want to talk about it"でした。
Rodの数ある名バラードの中でも、詞もメロディも大好きな1曲。
アコギの優しい音色と、声の抜け感が最高でした…。
最後の音は、そのままふわりと"手紙"へ。
この2曲の並び、音の繋ぎもですが、"Listen my heart…"から"いくあてのない手紙"に託す、問わず語りの言葉へ…と
歌の世界観もそこはかとなく繋がっていくようで、セトリの妙と言いますか…何ともいいですねえ♪
しっとりと聴かせた後は、ライブ中のピックの持ち方を話題にフロアとのやり取りで和んだところで、
Hand Crapを誘って"Love Me Tender"で第一部が終了。
落ちサビにブレイクを入れて悪戯っぽく笑った諸岡さんが少年のように可愛かったです(笑)

しばしの休憩を挟んで、第二部もまずは諸岡さん1人がステージへ。
サビからの歌い出しで始まった"今"
ライブのたびに、仄かに印象が変わるこの曲、今日は柔らかな視線と声でちょっぴりセピア色。
そしてここで、梅村さんがステージへ。
手拍子を誘っての"体より心が"、2人で音を合わせていく仕草が何とも楽しそう。
この曲は数年前に初合わせして以来かと思うのですが、さすがの呼吸感♪
続いては、"Treasure"("Estrange"にも再録)で梅村さんが弾いた"風の中のストーリー"
音色もコーラスも柔らかい響きで、今夜のアコースティックな空気に似合って気持ちいい!
「次はこんなのを…やっていい?」と、諸岡さんが取り出したのは黄色いKazoo♪
Kazooが出てきたということは、ずいぶんご無沙汰な懐かしいアレ、あの曲ですよね。
あの頃、毎回盛り上がっていたライブ定番曲"Downtown Baby"
駒大にあったGasolene Alley、そしてマローネ。1990年代…なので四半世紀ぶりの復活!
MCで、そのうちシングルに…なんて言い出した諸岡さん。じゃあ、その時は思いっきりBluesyでいきましょー!
そして今回の"HOLD ON"は、ここまでの音の流れも相まって新鮮な響き。
そこからMCを挟んで、「ギターと歌が宝物です」と"忘れかけた空"へ。
梅村さんの弾くイントロ、他の誰とも違うNostalgicな音色が何とも言えずいい響き。
歌いながら笑顔を見せた諸岡さんですが、少し鼻が辛いようで、時々息の吸いが苦しそう…。
一息ついて、「自分のアルバムの中で、一番好きなソロを弾いてくれた曲」と"ずっと"
爪弾くアコギに乗る優しい歌声と、そこにそっと添わせた梅村さんの音色。
そして間奏のソロ、梅村さんが紡ぐあの名フレーズを久しぶりに生で聴くことができましたー!
レコーディングでのエピソードを話し出した諸岡さん、「もう1回聴かせて?」とリプライズ。
再びの音色にゆったりと浸って、第二部、ライブ本編は終了となりました。

最後は、アンコールとして"秘密基地"
初見とは思えない、情感たっぷりに奏でる梅村さんと、切なくも幸せそうな笑顔の諸岡さん。
ラストで、ふっと見上げた視線が音の余韻とともに印象に残りました。

切れたようで繋がっているご縁の数々と、そこからまた広がる出会いと。
またひとつ、大切な秘密基地が増えた一夜となりました。
諸岡さん、梅村さん、そしてFUZUKIさん。
また、素敵なハーモニーを聴かせていただける日を楽しみにしています。
今回もありがとうございました…♪

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