2020年7月20日
クロコダイル
(渋谷)
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(第一部)
僕らの毎日
Dead or Love
風の中のストーリー
Have I Told You Lately
ずっと
(第二部)
あの日
アンジェリーナ
体より心が
忘れかけた空
Estrange
(En)
レクイエム

コロナ禍の中、1年ぶりのクロコダイルは小島良喜さんと。
30席限定の会場には、音や光を遮らないよう配慮されたビニールの壁と
クロコダイルから贈られた、"Estrange"レコ発記念の大きなお花。
そして生ピアノと、諸岡さんのギターが1本。
「まずは1人で…」と、諸岡さんがステージへ。
過日行われた"SAVE THE CROCODILE"の白いクラファンTシャツで♪
ゆっくりとギターを爪弾きながら、歌い出したのは"僕らの毎日"
ステージは近いのに、透明な1枚を隔てた表情はどこか遠くて…
何だか不思議な感覚に、ちょい緊張気味で迎えた幕開けでした。
歌終わりに、この曲を1番初めに…と思ってました、とにっこり。
そしてここで、黒のクロコTシャツの小島さんが登場。
初手からひとしきり(いやもっと)、お2人のトークが全開!
話が一段落したところで(?)諸岡さんがアコギをひと鳴らし。
1フレーズ、2フレーズ、もう1節…そして。
そこに重なったピアノの1音。
見惚れるほど軽やかな指の動きと、この響きー!
先日の京都で化けっぷりに驚いた"Dead or Love"
今日はさらに迫力を増しておりました。
この感じ、何言っても陳腐になりそう…ですが、あえて一言。
かっけーーー!!!(注:カッコイイの最上級)
サビから入ってAメロの直前、ギターとピアノがパシッと合うとことか
終盤に少しずつ音が高まって、最後にピシッと止まるとことか。
何でこんなに抑えた音なのに、こんなに熱いんですかー><

そして期待を裏切らず(笑)合間のトークが途切れない途切れない。
「テンポどっち?」なんて言いつつ、小島さんが奏でた"風の中のストーリー"のイントロは、意外なほどにメロウ&スロー。
こう来たかー!とでも言いたそうな表情の諸岡さん。爪弾きかけたギターを止めて、歌だけを重ねて。
…何ですか、これ。
これまで何度となく聴いた歌のはずなのに、こんなの初めて。
優しい声、優しい音。そして微かに爪弾かれるギターの弦の擦れ。
その余韻を惜しむように続いた"Have I Told You Lately"では、
諸岡さんは「弾かなくていいか…」と一度ギターをおろし…かけたところで
小島さんの送る視線に気づいて持ち直し。
ゆっくりと、自在に低音と高音の緩急を操るピアノの音色。
それをじっと目を閉じて聴きながら、柔らかな声を乗せる諸岡さん。
極上の時間ですねえ…><

今日は短めのライブとのことで、ここで一部ラストの"ずっと"
本当は皆さんと一緒に声を合わせたいのだけれど…と。
話しながら諸岡さんが爪弾くギターに添えられた、澄んだピアノの音色。
歌い出しの少し前に、小島さんは鍵盤から手を下ろし、ギターだけに。
1フレーズごとにポロン、と入る音がとっても印象的で、そのたびに曲が深まっていくような。
声と音の創り出す世界に、じっくりたっぷり浸らせていただきました…♪

インターバルを挟んでの第二部。
今度は、黒の九十九島Tシャツで登場。バックプリント見せてくださいました(笑)
XXXの話題から、"空飛ぶ青春"を1フレーズ。そして、桑名さんとのエピソードと"あの日"
…今日はその佐世保弁バージョン、"あん日"でした!
まずは諸岡さん1人での1曲が終わったところで、小島さんがステージへ。
ひとしきりのMCの後、アルバム1曲目"アンジェリーナ"をギター1本で歌い出す諸岡さん。
そのまま歌が続くので、ピアノはどこから入るのかな?と思っていたら、サビで一気に♪
この呼吸というか、タイミングというか…もう、絶妙のひとこと!

MCの流れで、さらりと奏でた小島さんのソロがまた凄くて><。
続く"体より心が"は、ピアノからスタート。
先月の京都でのライブの時ともまた違う、裏拍?のJazzyな響き。
再び「こう来るかー!」と言いたげな諸岡さん。いい笑顔!
何ともオトナな空気を纏って、諸岡さんの声もどんどん艶っぽく♪
2人だけのステージとは思えない、ソロからラストまでの熱は特に圧巻!

そして、佐世保で作った1曲を、と"忘れかけた空"へ。
イントロから歌い出しまで、まずはアコギだけで。
長崎の海が見える…という歌い語りと、どこか遠くを見つめる目。音を追うごとに熱さを増す歌声にただ引き込まれるばかり…。
その熱をふわりと冷ますように、静かなピアノの音色に乗せて「1人1人が幸せになりますように…」と"Esrtange"
"Over The Rainbow"のフレーズを織り交ぜて、優しく、時に強く流れるピアノ。
それがいつの間にか"Esrtange"のイントロへと移っていき、一瞬の無音の後にアカペラのように歌い出す諸岡さん。
お2人のかすかな目線の動きや表情でのやり取り、ライブならではの呼吸。
ステージの前に下ろされた1枚の透明な幕。
そこにふわふわと反射するミラーボールの光が、花びらのようで、蛍のようで。
諸岡さんの言葉に、ここまでの色々が思い浮かんで、またしても涙腺うるり。
ありがとう、という言葉を何度も口にしながら、第二部のライブが終了。

そしてアンコールは、これは1人で…と"レクイエム"
歌の中盤、小島さんがどこか悪戯っぽい表情で登場し、ピアノの前へ。
すっと音が重なってきた時の、諸岡さんのびっくり顔。まさか即興ですかコレ><
君がここにいれば…の歌詞がいつにも増して情感たっぷりで、心底沁みました…。
時折、目線を交わしながら音を紡ぎ出す小島さんの笑顔と、
そして歌い終わった諸岡さんの、見たことのないほど嬉しそうな表情!
少し高揚した声で、「これ、コジヤン初めて弾いたから!!」って。
やっぱり即興だったんですかー!!凄い、なんて贅沢。
先月の京都、そして今夜。
音の揺らぎに浸りきって、まるで夢を見ているような時間でした。
またここで、心置きなくライブが楽しめる日が来ることを祈って…。
今夜も極上の音楽をありがとうございました!

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